掲載日:2026.6.30
梅雨の季節を彩るアジサイが、今年も見頃を迎えています。
六甲山は花崗岩由来の酸性土壌や豊かな湿度、昼夜の寒暖差といった自然環境に恵まれ、ヒメアジサイが鮮やかな青色に咲くことから、その美しい花色は「六甲ブルー」と呼ばれ親しまれています。
そんな六甲山には「六甲高山植物園」と「神戸市立森林植物園」という、それぞれ異なる魅力を持つアジサイの名所があります。
涼やかな山の空気を感じながら、この季節だけに出会える美しい六甲ブルーを訪ねて、六甲山のアジサイめぐりを楽しんでみませんか。

取材で訪れた6月中旬には、六甲山にも自生する「コアジサイ」が見頃を迎えていました。飾り花のない小ぶりな花が枝先にふんわりと集まり、その姿はまるでカスミソウのよう。華やかさを競うアジサイとはひと味違う、控えめで可憐な美しさが魅力です。
近づくと、ほんのりと甘く爽やかな香りが漂い、山歩きをより心地よいものにしてくれます。自然の中で静かに咲くコアジサイは、六甲高山植物園ならではの風景を楽しませてくれる存在です。

テマリ咲きのヤマアジサイの品種。京都の醍醐山中で発見されたのが名前(舞妓紫陽花)の由来。

紅紫色のがく片に青紫の美しいグラデーションが虹を思わせるアジサイ。

かつてシーボルトの「日本植物誌」で紹介されたが、長らく見つからず“幻のアジサイ”と呼ばれ、1959年に六甲山で約130年ぶりに再発見された。飾り花が八重咲できれいに重なり星状に見えるのが特徴。

六甲山の酸性土壌で鮮やかな青色に。「六甲ブルー」と呼ばれ、神戸市の市花として親しまれている。
六甲高山植物園では、6月中旬から7月にかけてアジサイが見頃を迎えます。
高山植物や山野草とともに、自然の景観に寄り添うようにアジサイが咲き誇ります。華やかさだけでなく、一輪一輪の繊細な美しさをゆっくり観察できるのが魅力です。

六甲高山植物園と、日本の季節を楽しむ暮らしを発信するWebメディア「暦生活」がコラボレーションしたイベントが開催中。二十四節気七十二候をひもとくパネル展や、日本の自然や文化から生まれた美しい伝統色「にっぽんのいろ」と六甲高山植物園の花を色で表現したインスタレーションを展示しています。
あなたのお気に入りの花と色を見つけに来てください。
開園期間:2026年3月14日(土)~11月29日(日)
開園時間:10:00~17:00(16:30チケット販売終了)※イベント開催時は延長の場合有
休園日:6月18日(木)~7月16日(木)の木曜日
入園料:大人(中学生以上) 900円/小人(4歳~小学生) 450円
住所:〒657-0101 神戸市灘区六甲山町北六甲4512-150
TEL:078-891-1247

神戸市立森林植物園の広大な園内には、25種350品種・約5万株のアジサイが植栽されています。写真撮影はもちろん、品種ごとの花色や形の違いを見比べながら、一日かけて散策を楽しめる国内有数のアジサイの名所です。
園内では「コウベイチゴウ」や、六甲高山植物園でもご紹介した「シチダンカ」など、六甲山にゆかりのあるアジサイにも出会えます。

神戸市立森林植物園で自然交雑した個体から選抜されたオリジナル品種。装飾花のギザギザが印象的。

江戸時代から記録の残る歴史ある品種。昭和初期には、牧野富太郎博士が信越地方で採集し、その優美な姿から「ヒメアジサイ」と命名した。

長野県の山林で発見されたヤマアジサイ。装飾花が白から真紅に変わる人気の品種。

土壌の酸度に関わらず白い大輪花を咲かせ、徐々に落ち着いたグリーンへと変化する。森林展示館周辺の鉢植えで展示。
入園してまず目に飛び込んでくるのは、森林展示館周辺に並ぶ鉢植えのアジサイ。鉢植えでしか見ることのできない品種も多く、一つひとつの花を間近でじっくり観賞できます。
さらに奥へ進むと現れる「あじさい坂」には、ヒメアジサイをはじめとした青系のアジサイが咲き並び、六甲ブルーに染まる美しい爽やかな景色が広がります。坂をゆっくり下った先には「あじさい園」があり、国内外の多彩なアジサイが織りなす色鮮やかな風景を楽しめます。

メタセコイア並木を抜けると、その先には「アナベルの丘」が広がります。約5,000株のアナベルが一面を埋め尽くす景色は、まるで白い花の海のよう。
アナベルはアメリカ原産のアジサイで、丸く大きな花房が特徴。その年に伸びた枝に花をつけるため育てやすく、初心者にも人気の品種。取材に訪れた6月中旬は、花はまだ淡いグリーンでしたが、咲き進むにつれて純白へと変化し、さらに夏の終わりには再び落ち着いたグリーンへと色づきます。時期によって異なる表情を見せてくれるのも、アナベルならではの魅力です。


森林展示館内にある「森の雑貨店 ル・ピック」には、アジサイをモチーフにしたグッズが並びます。
なかでも目を引いたのは、神戸市立森林植物園オリジナルのラムネと、アジサイカラーのこんぺいとうが爽やかな、初夏の彩りを楽しめるお菓子セット。優しい色合いが可愛らしく自分用にはもちろん、お土産にも喜ばれそうです。

神戸市立森林植物園では、7月12日(日)まで「植物園のあじさい散策」を開催中です。
期間中は、黒田慶子 神戸市副市長と森林植物園 真野響子園長による対談をはじめ、コンサートやガイドツアーなど、多彩なプログラムを実施。アジサイを眺めるだけでなく、さまざまなイベントを通して初夏の植物園を満喫できます。
また、浴衣で来園するとペアで入園料が無料になるうれしい特典も。この機会に、色鮮やかなアジサイとともに季節ならではのひとときを楽しんでみてはいかがでしょうか。
詳しくは【植物園のアジサイ散策チラシ】をご確認ください。
開園時間:9:00~17:00(入園は16:30まで)
※「植物園のあじさい散策」期間中の土日祝は8:00〜17:00(入園は16:30まで)
休園日:毎週水曜日(祝日の場合は翌日)/年末年始
※「植物園のあじさい散策」の期間中は無休
入園料:大人(中学生を除く15歳以上)300円/小人(小・中学生)150円
住所:〒651-1102 神戸市北区山田町上谷上字長尾1-2
TEL:078-591-0253